小学生が引き起こした事故で9500万円の賠償命令——自転車の無保険がもたらすリスクとは?

こんにちは!あゆみサポートです!

中小企業の経営者として、従業員や地域の皆さんの安全と安心を確保するためのリスク管理は、日々の重要な課題です。しかし、リスク管理は事業面だけでなく、身近な日常生活にも存在しています。今回は注目を集める「自転車事故」と、そこから生じる深刻な損害賠償リスクについて解説します。

■実際にあった9500万円の賠償命令

まず、このテーマのきっかけとなった事故について触れてみましょう。2008年、当時11歳の小学生が帰宅途中に自転車で走行中、歩行中の62歳の女性と衝突してしまいました。女性は頭蓋骨を骨折し、意識が戻らぬままの状態となり、2013年に神戸地方裁判所は小学生の親に対し9500万円の賠償命令を下しました。この判決は、親権者が十分な監督義務を果たしていなかったと認定され、被害者の逸失利益や今後の介護費用などが賠償金額に含まれています。

■自転車事故がもたらす想定外のリスク

この事例は決して珍しいものではありません。特に自転車は手軽な移動手段として頻繁に使用されますが、事故が発生すると多額の賠償責任が生じる可能性があります。全国で子供や学生による自転車事故の死傷者も増加しており、中高生の事故は約6割が死傷事故に結びつくというデータもあります。

■改正道路交通法と自転車損害賠償保険の義務化

近年、「ながら運転」や「酒気帯び運転」に罰則が課されるなど、自転車事故への関心が高まっています。また、仙台市では2019年から自転車損害賠償保険の加入が義務付けられ、無保険時のリスク軽減が進んでいます。実際、自転車事故で十分な補償が得られないケースもあるため、補償を確保するための保険加入が不可欠です。

■自転車事故に備えるための保険の選び方

家族や従業員個人が自転車事故の加害者・被害者になる可能性を考慮し、保険で備えることが重要です。特に個人の自動車保険にセットできる「個人賠償保険」と「人身傷害保険」の内容を理解しておくと安心です。

まず、個人賠償保険は、家族や従業員個人が日常生活で他人にケガをさせたり、他人の物を壊してしまった場合に、その損害賠償責任をカバーしてくれる保険です。自転車事故で相手を負傷させた際も、治療費や慰謝料の支払いに備えることができます。賠償金額が高額になるケースもあるため、加入しておくと万が一のリスクに備えられます。近年、裁判所より億単位の高額の賠償を命ぜられる事故などもございますので、保険金額に関しましては無制限、もしくは3億円以上をお勧めいたします。


一方、人身傷害保険は、基本的には自動車事故によって自分自身や同乗者がケガをした際に、治療費や休業補償、後遺障害補償などを補うことができる保険です。
しかしながら、保険会社によっては自転車搭乗中や、歩行中の他の自転車との接触事故、交通乗用具乗車中のケガまでカバーする商品を取り扱っている場合がございます。
自転車搭乗中のケガまでカバーできるような人身傷害保険の場合は自分や家族が被害者になった場合にも役立ち、安心して自転車に乗るための備えとなります。

※同じ「人身傷害保険」という名前でも保険会社により自転車のリスクをしっかりカバーできないものがあるため、加入時にはこれらの補償内容をしっかり確認することをおすすめします。

■経営者として今一度確認したい家族の安全と保険

この事故からもわかるように、家庭内でもリスク管理が求められています。保険を通じて、家族や従業員が日常生活でも安心して過ごせるよう、今一度保険内容を確認してみてはいかがでしょうか。自転車リスクへの備えを万全にすることで、周囲の幸せな笑顔を守り続ける一歩を踏み出せるでしょう。


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